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2023年 年頭所感
一般社団法人福島県測量設計業協会会 長 皆 川 雅 文 |
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
昨年は、大相撲3月場所での若隆景関の優勝に続き夏には聖光学院が甲子園で準決勝まで勝ちあがるなど、福島県民にとって嬉しい出来事が多い記憶に残る年となりました。県内においても、6月には葛尾村と大熊町で、8月には双葉町で特定復興再生拠点区域の避難指示が解除され復興の歩みがまた一歩進みました。交通ネットワークでは、9月に国道399号十文字工区、11月に国道118号鳳坂工区が開通し、鉄道では10月にJR只見線の11年ぶりの全線開通などがありました。これらの社会資本は、県全体の今後の復興、振興に大いに役立つものと確信しております。
一方で測量設計業を取り巻く状況は、新型コロナウイルス感染症の蔓延やウクライナ情勢による社会不安が影を落とすとともに急激な円安が社会経済に悪影響を与えております。また、3月16日の福島県沖を震源とする地震や8月3日からの大雨により県内各地で被害が発生しており、被災された皆様にお見舞いを申し上げますとともに、会員の皆様には災害の復旧対応にご尽力いただき、心より感謝するしだいです。
県民の安全と県内産業の振興を支える社会資本整備において、端緒で重要な役割を担う測量設計業界としては、人材の確保や技術力の向上、経営の安定が必要不可欠であります。当協会といたしましては、労働環境の改善を図る仕事の平準化や効率化等に向け、発注機関と情報を共有し共に取り組んでまいります。また、三次元データを活用したCIM技術や老朽化が進む公共施設の点検診断などの新技術に関する研修会等の充実を図り、測量設計業界が地域の守り手として郷土の振興に寄与し続けるよう、会員と力を合わせ邁進してまいる所存であります。皆様方には、引き続きご理解ご支援をお願い申し上げます。
結びに、皆様のご健勝と世界に平和が訪れ全ての人が笑顔で暮らせますことを心より祈念し新年のご挨拶といたします。
令和4年度名簿の発刊にあたって
当協会は、県内に本社を置き一般土木工事や農業土木工事などの社会基盤整備のための測量・設計を主に行っている企業70社を会員とする一般社団法人です。昭和42年の設立から会員の技術力向上と経営の改善に努め、郷土の技術者集団として地域の発展に貢献できるよう活動してまいりました。
令和4年度は、福島県の新しい総合計画がスタートする重要な年となりました。また、当協会においても今まで活動してきた歴史と伝統を基礎とし、これからも郷土の発展に寄与することを誓い、三つの柱で構成する活動基本方針を制定するとともに5項目からなる行動宣言を発表しました。今後は、これらを胸に会員一同活動してまいります。
1つ目の柱である「県土づくりへの貢献」につきましては、常に新しい技術に関心を持つとともに、郷土の技術者集団として歴史、気候、風土、地質特性など踏まえた地元で培った経験を生かし、地域に根ざした測量設計業務を遂行するため研修会などを開催し、最新の技術や知識の修得に努めて参ります。また、平成23年3月の東日本大震災や令和元年9月の東日本台風に伴う豪雨などの自然災害を経験し、現場に素早く駆け付けることができる県内の企業の重要性がますます高まっていると考えております。当協会では、会員が災害対応を迅速かつ効率的・効果的に実施できるようこれらの経験をとりまとめ「公共土木災害復旧事業測量設計マニュアル」を策定するなど技術の継承に取り組んでおり、今後も必要に応じ改訂をしながら適切に対応してまいります。
2つ目の柱である「担い手の確保」につきましては、働きやすい環境を作り出すため、業務の平準化、完全週休2日制、ウィークリースタンスなどについて、行政と業界が一体となって取り組み、より良い職場環境の整備ができるよう努めてまいります。
3つ目の柱である「郷土の発展への貢献」につきましては、「ふくしまインフラメンテナンス技術者育成協議会」への参画、地域の河川や道路等の美化活動、さらには測量設計業の社会的役割や重要性などを広報する活動など行ってまいります。
いまだ新型コロナウイルスによる感染症が蔓延しており、協会活動も感染対策を徹底しながら実施することとなりますが、地域に根ざした企業として地域の情報を蓄積しながら、常に新しい技術に関心を持ち郷土の発展に寄与して参る所存でございますので、引き続きご指導ご用命を賜りますようお願い申し上げます。
結びに、皆様のご健勝とご繁栄を祈念し発刊のご挨拶とさせていただきます。
令和4年5月吉日
一般社団法人福島県測量設計業協会
会 長 皆 川 雅 文