令和5年度名簿の発刊にあたって
当協会は、県内に本社を置き一般土木工事や農業土木工事などの社会基盤整備のための測量・設計を主に行っている企業69社を会員とする一般社団法人です。昭和42年の設立から会員の技術力向上と経営の改善に努め、郷土の技術者集団として地域の発展に貢献できるよう活動してまいりました。
さて、福島県は平成23年の東日本大震災以降も度重なる豪雨災害等に見舞われましたが、多くの人々に支えられながら復興と創生の槌音を止めることなく歩み続けております。
当協会におきましては、災害業務の迅速化と品質向上を目指しマニュアルを作成し会員の災害対応能力の向上を図るとともに、社会資本整備に係る各種研修会を開催するなど技術力の向上に努めてきました。令和4年5月には今まで活動してきた歴史と伝統を基礎とし、これからも郷土の発展に寄与することを誓い、三つの柱で構成する活動基本方針を制定するとともに5項目からなる行動宣言を発表しました。今後も引き続き災害対応はもとより国県等が進める防災・減災、国土強靭化やi-Construction及びDX(デジタルトランスフォーメーション)等の施策に的確に対応し、「ひと」「暮らし」「しごと」が調和しながらシンカ(深化、進化、新化)する豊かな社会を目指す福島県の総合計画の実現に寄与し、郷土の発展と安心安全の向上に貢献してまいります。
まず、公共事業の推進に的確に対応するため、河川・砂防設計や道路設計等の各種研修会の開催や新技術等の調査研究に取り組むとともに最新の情報を会員へ提供します。また、経営基盤の安定・充実を図るため、労働環境の改善向上の促進に努めるなど人材の確保を図るとともに、国県等へ公共事業の計画的な推進を働きかけてまいります。
また、高度経済成長期に整備された河川道路等のインフラ(社会基盤)の多くが建設から50年以上経過し老朽化が一層進むことから、点検・診断などインフラの老朽化対策に積極的に取り組むとともに、改正品確法の受注者責務に応えるため、地域の特性を把握し将来の姿を描ける知識と能力を有する技術者の育成に努めてまいります。
結びに、会員一同が地域に根ざした企業として地域の情報を蓄積しながら、常に新しい技術に関心を持ち郷土の発展に寄与して参る所存でございますので、引き続きご指導ご用命を賜りますようお願い申し上げますとともに、皆様のご健勝とご繁栄を祈念し発刊のご挨拶とさせていただきます。
令和5年5月吉日
一般社団法人福島県測量設計業協会
会 長 皆 川 雅 文
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2023年 年頭所感
一般社団法人福島県測量設計業協会会 長 皆 川 雅 文 |
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
昨年は、大相撲3月場所での若隆景関の優勝に続き夏には聖光学院が甲子園で準決勝まで勝ちあがるなど、福島県民にとって嬉しい出来事が多い記憶に残る年となりました。県内においても、6月には葛尾村と大熊町で、8月には双葉町で特定復興再生拠点区域の避難指示が解除され復興の歩みがまた一歩進みました。交通ネットワークでは、9月に国道399号十文字工区、11月に国道118号鳳坂工区が開通し、鉄道では10月にJR只見線の11年ぶりの全線開通などがありました。これらの社会資本は、県全体の今後の復興、振興に大いに役立つものと確信しております。
一方で測量設計業を取り巻く状況は、新型コロナウイルス感染症の蔓延やウクライナ情勢による社会不安が影を落とすとともに急激な円安が社会経済に悪影響を与えております。また、3月16日の福島県沖を震源とする地震や8月3日からの大雨により県内各地で被害が発生しており、被災された皆様にお見舞いを申し上げますとともに、会員の皆様には災害の復旧対応にご尽力いただき、心より感謝するしだいです。
県民の安全と県内産業の振興を支える社会資本整備において、端緒で重要な役割を担う測量設計業界としては、人材の確保や技術力の向上、経営の安定が必要不可欠であります。当協会といたしましては、労働環境の改善を図る仕事の平準化や効率化等に向け、発注機関と情報を共有し共に取り組んでまいります。また、三次元データを活用したCIM技術や老朽化が進む公共施設の点検診断などの新技術に関する研修会等の充実を図り、測量設計業界が地域の守り手として郷土の振興に寄与し続けるよう、会員と力を合わせ邁進してまいる所存であります。皆様方には、引き続きご理解ご支援をお願い申し上げます。
結びに、皆様のご健勝と世界に平和が訪れ全ての人が笑顔で暮らせますことを心より祈念し新年のご挨拶といたします。